歯周病は歯垢や歯石がきっかけで起こる歯肉の炎症です。
厚生労働省の実態調査によると、30歳以上の約9割が歯周病といわれ、60歳代では、平均約15本の歯を失っております。
歯の喪失原因のなんと約半数が、歯周病で圧倒的ナンバー1です。
最近流行しているメタボなどとともに、成人の慢性疾患の1つともいわれています。
歯周病は、痛みを感じない疾患で、長期にわたり歯を支える歯槽骨を溶かしていくものです。
歯と歯ぐきの間のすき間(歯周ポケット)に歯垢や歯石が蓄積し、歯肉に入り込んだ歯周病菌が歯肉のコラーゲン繊維を分解し、炎症反応を起こし、歯肉が腫れます。これが歯肉炎の状態です。
この炎症がさらに進むと、歯の周りにある歯を支えている骨が溶けて、歯肉が徐々に下がってきます。やがて、歯が揺れ始め、ついには抜けてします。これが歯周炎の状態です。
これは自然現象ではなく、歯周病を放置した当然の結果なのです。
状態 | 処置 |
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歯肉炎 | 毎日の正しいブラッシングや医院での歯垢の除去で健康な歯肉に戻すことが可能です。 症状として歯ぐきから出血してくる頃に相当します。 |
軽度の歯周病 | 治療法としては、歯垢の除去に加わえ、歯のクリーニングや歯ぐきの深いところの歯石を除去する治療を行います。 |
中~高度の歯周病 |
症状としては、歯ぐきからの出血が激しくなり、膿がたまり腫れて痛みが強く出たり、歯がグラグラしてきます。治療法としては上記治療を行い、改善を図ります。 治療法としては、まず歯垢の除去に加わえ、歯のクリーニングや歯ぐきの深いところの歯石を除去する治療を行います。 症状があまり改善しない場合は、歯周外科処置の方法などを行って、歯ブラシをしやすい状態に歯ぐきの形を直しながら、歯を残せるようにしていきます。 しかし、あまり高度の歯周病の場合には、保存不可能で抜歯となってしまうこともあります。 歯周病治療でとても大切なことは、改善後の状態を維持することです。歯石は早い人では、1ヶ月、遅い人でも6ヶ月経過すると、再び蓄積してきます。 したがって定期的に歯科医院を受診し、歯周病予防を継続するこをお勧めします。健康な歯および歯肉を維持し、一生自分の歯でおいしく食事するためには欠かせません。 |
2025.02.19お知らせ
2025.01.28お知らせ